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メインストーリー3章 アペンドストーリー テレメトサイト
こちらはゲーム内に実装予定だった会話劇用の台本となります。
そのため読みづらい箇所や想像しづらい箇所がある点、ご了承ください。
また、このアペンドストーリーは、メインストーリー3章「ネオチヨダ」シティ篇のその後を描いた後日談的な内容となっております。
| 話者 | セリフ/ト書き | 
| シーン1 | |
| NINEの着信音 | |
| 三田三太郎 /NINE  | おい! 今、手ぇ空いてるヤツいねぇか!?  | 
| 三田三太郎 /NINE  | ちょっと手伝ってほしいことが あるんだけど!  | 
| 秋葉市之助 /NINE  | どうしたでござる? 我々三兄妹なら、すぐ向かえるが  | 
| 千住百一太郎 /NINE  | マジか! ありがてぇ!  | 
| 千住百一太郎 /NINE  | なら、旧チヨダ市街まで来てくれねぇか? そこで三田と待ってるからさ  | 
| 秋葉市之助 /NINE  | 承知した しばし待たれよ!  | 
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 市之助、ひなぎく、才蔵が集まり、周囲を見渡す | |
| 秋葉市之助 | 百一太郎殿が言っていたのは この辺りでござろうか?  | 
| 秋葉ひなぎく | おふたりとも、どこにいるのでしょう? …あっ!  | 
| 三田と百一太郎がドローンと戦っている | |
| ドローンを倒し、三田が汗を拭う | |
| 三田三太郎 | ふぅ、これで全部か? | 
| 千住百一太郎 | ここらにいたのはな。 けど、次から次へと湧いてきやがる。  | 
| 秋葉市之助 | 三田殿! 百一太郎殿! | 
| 秋葉市之助 | 遅参仕り、申し訳ない! | 
| 三田三太郎 | おお、来たか! わりぃな、急に呼んだりして。  | 
| 秋葉ひなぎく | 大丈夫にゃ! それより、このドローンは?  | 
| 千住百一太郎 | 聞いてくれよ! 実はさぁ――  | 
| 千住百一太郎 /回想  | この奥だっけ? ネオチヨダで有名なラーメン屋があるの。  | 
| 三田三太郎 /回想  | ああ。なんでも、店主がメイドさんの格好して 切り盛りしてるらしいぜ?  | 
| 三田三太郎 /回想  | ひらっひらのメイド服で キレッキレの湯切りを見せてくれるんだってよ!  | 
| 千住百一太郎 /回想  | はぁ? なんだよ、それ~。 ちゃんとうめぇんだろうな?  | 
| ??? /回想  | ――ふぇぇ~んっ! 助けて~~~っ!! | 
| /回想 | 三田と百一太郎が声に気づく | 
| 千住百一太郎 /回想  | な、なんだ!? 子供がドローンに襲われてる!?  | 
| 三田三太郎 /回想  | よくわかんねぇけど… 行くぞ! 百一太郎!  | 
| 千住百一太郎 /回想  | おう! | 
| 千住百一太郎 | ――って感じで、 この辺りでドローンが暴れまくっててさ。  | 
| 三田三太郎 | 最初は俺達で対処してたんだけど それじゃ手が足りなくてよ。  | 
| 三田三太郎 | それで、NINEグループに連絡入れたってワケ。 | 
| 秋葉才蔵 | なるほどね。 ちょっと見せて。  | 
| 才蔵がドローンへ近づき、調べる | |
| 秋葉才蔵 | ! これは…。  | 
| 秋葉市之助 | どうしたでござる? | 
| 秋葉才蔵 | 見て、ここ。 鳳家の刻印が入ってる。  | 
| 千住百一太郎 | ああ!? 鳳家だぁ? | 
| 秋葉市之助 | ということは…。 | 
| 秋葉才蔵 | 鳳家が所有していたドローンだろうね。 | 
| 秋葉才蔵 | どういう理由かわからないけど それが暴走して、みんなを襲ってるのかも。  | 
| 三田三太郎 | やべぇじゃねーか! 鳳家のドローンなら、かなりの量がいるだろ!?  | 
| 秋葉市之助 | うむ…! 手分けして、ドローン達を止めなければ。  | 
| 秋葉ひなぎく | ですが、この付近は崩れそうな場所も多いはず。 私達はともかく、おふたりは危険なのでは?  | 
| 秋葉市之助 | それなら問題ない。 そのような場所は、拙者が担当すれば済む。  | 
| 秋葉才蔵 | なら、せめてG&Oカンパニーの 移動用簡易装置・テレメトサイトを借りたら?  | 
| 秋葉才蔵 | プロトタイプだから、長期間の使用は難しいけど 即設置できるみたいでさ。  | 
| 秋葉才蔵 | 活動維持ユニットみたいに、 設置した場所にすぐ移動できるんだって。  | 
| 秋葉市之助 | ほう…それは興味深いでござる。 | 
| 秋葉市之助 | 五反田殿に依頼すれば 取り計らってくれるだろうか?  | 
| 秋葉才蔵 | 多分ね。 聞いてみるから、少し待ってて。  | 
![]()  | |
| 秋葉市之助 | おお! これがそのテレメトサイトでござるか。  | 
| 千住百一太郎 | マジであっという間だったな。 けど…。  | 
| 千住百一太郎 | なんで市之助の顔が描いてあるんだ? | 
| 秋葉才蔵 | 言ったでしょ? プロトタイプだって。  | 
| 秋葉才蔵 | 色々と制限があるらしくてさ。 今回は市之助兄さんひとりしか使えないらしいよ。  | 
| 三田三太郎 | なんだ~。 俺も使わせてもらうつもりだったのに。  | 
| 三田三太郎 | 市之助だけに危ねえとこ任せるとか 気が引けるんだよなぁ。  | 
| 秋葉市之助 | 気遣い感謝でござる。 だが、案ずることはない。  | 
| 秋葉市之助 | 拙者にとって、ここは我が家同然でござる。 | 
| 秋葉市之助 | さて、そろそろ出立しよう。 皆の者、先ほどの打ち合わせ通り頼むぞ。  | 
| 千住百一太郎 | おう! 各々別の方向から攻めてって なんかあったら報告な。  | 
| 秋葉才蔵 | で、僕だけネット環境のいい hina☆cafeに戻って、みんなのサポートと…。  | 
| 秋葉才蔵 | 鳳家のドローンについて、詳しく調査ね。 | 
| 秋葉市之助 | いかにも。 それでは…。  | 
| 秋葉市之助 | 皆の者の健闘を祈る! | 
| シーン2 | |
| NINEの着信音 | |
| 秋葉才蔵 /NINE  | hina☆cafe到着 | 
| 秋葉才蔵 /NINE  | 帰る途中で、兄さんに会いたいって人と すれ違った  | 
| 秋葉才蔵 /NINE  | テレメトサイトの場所を教えておいたから 話を聞いてあげて  | 
| 秋葉市之助 | はて? 拙者に会いたい人とは…。  | 
| 秋葉市之助 | よくわからぬが、先ほどの場所へ戻ってみるか。 | 
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| ??? | すみませーん! トラッシュトライブの秋葉さんですかー?  | 
| 市之助を見つけたかやきえが走ってくる。 | |
| 秋葉市之助 | そうでござるが… もしや、お主が才蔵が言っていた?  | 
| 茅町記恵 | はい。私、茅町記恵… 通称『かやきえ』と申します!  | 
| 茅町記恵 | フリーの取材ライターで、ネオトーキョー国の 事件全般を取材対象にしているんです。  | 
| 茅町記恵 | 以前にも、トラッシュトライブの方々に 情報提供をお願いしたことがあるんですよ。  | 
| 秋葉市之助 | ほう? ということは、今日も?  | 
| 茅町記恵 | ええ! ドローンが暴走して、 近隣住民の方々が襲われていると聞きました。  | 
| 茅町記恵 | そこで! ドローン退治に乗り出した皆さんに インタビューさせていただけないかと!  | 
| 秋葉市之助 | なるほど… しかし、今は対処し始めたばかりでな。  | 
| 秋葉市之助 | かたじけないが、有益な情報は少ないと思うぞ? | 
| 茅町記恵 | そうですか…であれば、インタビューはあとにして ひとつだけ、お願いをしてもいいですか?  | 
| 茅町記恵 | ドローンとの戦闘中に、珍しいアイテム…。 | 
| 茅町記恵 | 《メタフィルム》を見つけたら、 是非、持ち帰っていただきたいんです!  | 
| 秋葉市之助 | すまぬ、かやきえ殿。 それはもしや…。  | 
| 秋葉市之助 | 鳳家の高価な品を 盗んでこいということか…?  | 
| 茅町記恵 | ち、違います! | 
| 茅町記恵 | 《メタフィルム》は、鳳家の御右筆が残した文書を デジタル化してまとめたアイテムでして!  | 
| 茅町記恵 | 今も各シティに眠る貴重な資料として、 諸々の調査に使用したいんです。  | 
| 茅町記恵 | 場合によっては、博物館などに寄贈できますし 決して、私利私欲のためでは!  | 
| 秋葉市之助 | そうか。 失敬、早とちりしたでござる。  | 
| 秋葉市之助 | そのような目的であれば、喜んで協力しよう。 | 
| 茅町記恵 | よろしくお願いします! では、私はこの辺りに 待機していますので、いつでもお声がけください!  | 
| シーン3 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 市之助が周囲のドローンを掃討する | |
| 秋葉市之助 | この辺りは片付いたか…。 | 
| 通信開始音 | |
| 秋葉才蔵 /通信  | みんな、調子はどう? | 
| 秋葉市之助 | 問題ないでござるよ。 今から別の場所へ移動するところだ。  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | 同じくです! ドローンについて、何かわかりましたか?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | それはまだ。みんながドローンを倒せば倒すほど、 僕のところにデータが届くようになってるから…。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 引き続きよろしく、って感じかな。 | 
| 秋葉才蔵 /通信  | ところで兄さん、かやきえさんには会えた? | 
| 秋葉才蔵 /通信  | インタビューなんてわからないから、 兄さんの方に行くように言っちゃったんだけど。  | 
| 秋葉市之助 /通信  | 問題ないでござる。 ただ、少しばかり頼みごとをされてな。  | 
| 時間経過 | |
| 三田三太郎 /通信  | ほっほーう…? 《メタフィルム》ねぇ…。  | 
| 三田三太郎 /通信  | 鳳家っつったら、王族だからな。他にも、金銀財宝が ザクザク出てきたりして…! ぐふふ…っ!  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | にゃにゃっ!? なんなんだお、その顔! 泥棒さんの顔にゃ!!  | 
| 秋葉市之助 | 三田殿…そのような振る舞いをされるなら 一足先にお引き取り願いますぞ?  | 
| 秋葉市之助 | 我らは王次郎様にお仕えする身。主に顔向け できぬ行いは、断じて許せませぬ。  | 
| 三田三太郎 /通信  | そ、そっか。わりぃ。 | 
| 秋葉才蔵 /通信  | まぁ、そこまで真剣に 考えなくてもいい気がするけどね。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | っていうか、市之助兄さんやひなぎくが何をしても 最近の王次郎様は、興味なさそうだし。  | 
| 秋葉市之助 | !!!!!! | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | !!!!!!???? | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | なっ、なんてことを! 取り消してください、才蔵兄様!!!  | 
| 秋葉市之助 | そうでござる…! 王次郎様が、我らに興味ないなど…!  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | いや、自分達だって似たようなこと言ってたじゃん。 僕としては、どっちだっていいし。  | 
| 千住百一太郎 /通信  | ? なんの話だ? | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 三田さん達に呼ばれる前さ、僕達3人で hina☆cafeにいたんだよね。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | そのとき、このふたりが 『最近の王次郎様は変だ』ってうるさくて。  | 
| 秋葉市之助 | うるさいとはなんだ! 我らのこの寂しさ、切なさ! お主にもわかるだろう!?  | 
| 秋葉市之助 | 以前の主なら、泰然としたご様子で 我らの言葉に耳を傾けてくださったというのに…。  | 
| 秋葉市之助 | ここ最近は、声を掛けようにも どこか緊張した面持ちでやんわりと拒否され!  | 
| 秋葉市之助 | hina☆cafeにも、 ほとんど足を運んでくださらない!  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | ようやく来てくださったかと思えば 真面目な話だけされて帰ってしまいますしね。  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | 何より、カズキさんが四六時中そばにいて 私達の話を逸らしてくるのが…!  | 
| 秋葉市之助 | な…っ!? よさないか! カズキ殿は王次郎様の大切なご友人なのだぞ!?  | 
| 秋葉市之助 | ましてや、王次郎様は民の前で ネオチヨダシティを正してみせると誓ったばかり。  | 
| 秋葉市之助 | おふたりで相談し、決めるべきことも多いのだろう。 本当は、拙者達にも頼っていただきたいが…。  | 
| 千住百一太郎 /通信  | アイツらはなぁ。 俺が初めて会ったときから、そんな感じだし?  | 
| 三田三太郎 /通信  | そもそも、Qって基本無口だろ? あんま変わったように思えねーけど…。  | 
| 千住百一太郎 /通信  | あっ! ならよぉ、XBの話とか振ってみれば?  | 
| 千住百一太郎 /通信  | アイツ、無口ではあるけど面倒見はいいみたいだし! XBのこと質問すると、色々教えてくれるぜ!?  | 
| 三田三太郎 /通信  | あー…そういうことなら 俺にも一個、提案させてくれよ。  | 
| 三田三太郎 /通信  | 今日はかやきえちゃんの頼みもあって 《メタフィルム》を持ち帰る予定だろ?  | 
| 三田三太郎 /通信  | なら、そのついでに 貴重なXBギアとか探してみねぇ?  | 
| 三田三太郎 /通信  | ソイツを持ち帰れば、流石のQも テンションブチ上がると思うんだよな。  | 
| 秋葉市之助 | それは名案でござる…! 昔話に花が咲くかもしれぬ。  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | やりましょう、兄様! 私達の力で、王次郎様にお喜びいただくのです!  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | えぇ、大変そう… 僕の方じゃ、ギアの反応は掴めそうにないしなぁ。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | まぁ、無理しない程度に頑張って。 | 
| 秋葉市之助 | 任せるでござる。 | 
| 秋葉市之助 | この秋葉市之助、必ずや主のために XBギアを持ち帰るぞ!!  | 
| シーン4 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 市之助が周囲のドローンを掃討する | |
| 秋葉市之助 /モノローグ  | ギアを持ち帰るとは言ったものの… それらしいものが、まったく見当たらんでござるな。  | 
| 秋葉市之助 | はてさて、どうしたものか…。 | 
| 通信開始音 | |
| 千住百一太郎 /通信  | よーっす! みんな、調子どうだー!?  | 
| 千住百一太郎 /通信  | 実はさ! 俺、めーっちゃカッコイイもん見つけたんだけど!  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | にゃにゃっ!? もしかして、XBギアにゃ!?  | 
| 千住百一太郎 /通信  | そうじゃねぇんだけどさ! なんつーんだっけな、コレ。鬼…じゃなくて…。  | 
| 千住百一太郎 /通信  | …うっ!? | 
| 百一太郎の通信が途絶する | |
| 三田三太郎 /通信  | あ? なんだ? | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | 通信、切れちゃったんだお? | 
| 秋葉市之助 | …はっ!? もしや… 新手のドローンに、襲われているのでは!?  | 
| 三田&才蔵&ひなぎく /通信  | ええっ!? | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | それはまずいにゃ! 早く助けに行くにゃ!!  | 
| 三田三太郎 /通信  | 才蔵! 百一太郎の居場所、俺達に送れるか!?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 今、送った。 各々の最短ルートも、わかるようにしてあるよ。  | 
| 秋葉市之助 | 感謝でござる! 急ぐぞ、三田殿! ひなぎく!  | 
| シーン5 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 倒れている百一太郎を発見する | |
| 三田三太郎 | ――いたぞ、あそこだ! | 
| 秋葉市之助 | 大丈夫か、百一太郎殿! | 
| 千住百一太郎 | あれ? お前ら、どうして…? | 
| 秋葉ひなぎく | 百一太郎くんの通信が途切れたから 心配になって来てみたのにゃ! どこか怪我でも――  | 
| 百一太郎のお腹が鳴る | |
| 市之助&三田&ひなぎく | ……………… | 
| 千住百一太郎 | …あーーー。 | 
| 千住百一太郎 | わりぃわりぃ! 腹減って動けなくなっちまってさ!  | 
| 千住百一太郎 | そんで、しゃがんだ拍子に通信切れちまって…。 | 
| 三田三太郎 | はぁ~っ!? テメェ、ふざけんなよ~~~!?  | 
| 秋葉ひなぎく | 心配して損したんだお…! | 
| 秋葉市之助 | ははっ、まあ無事だったのなら何よりでござる。 | 
| 秋葉市之助 | そういえば、ふたりは ラーメン屋に行くところだったそうだな?  | 
| 三田三太郎 | ああ。 この騒ぎのせいで、結局行けなかったけどな。  | 
| 三田三太郎 | 思い出したら、俺も腹減ってきた。 | 
| 秋葉市之助 | それなら、いいものがあるでござる。 | 
| 秋葉市之助 | 百一太郎殿のことを才蔵に報告してから 少し休憩するとしよう。  | 
| 時間経過 | |
| 千住百一太郎 | …うおおお~っ!! 市之助がくれた団子、めちゃくちゃうめぇーっ!!!  | 
| 秋葉市之助 | そうでござろう? ネオチヨダシティで 拙者が一番気に入っている和菓子屋のものでな。  | 
| 秋葉市之助 | 喉に詰まらないよう、よく噛んで食べるように。 一緒に緑茶も合うでござる。  | 
| 千住百一太郎 | ヘヘッ、サンキュー! | 
| 三田三太郎 | なんかわりぃな。 色々わけてもらっちまって。  | 
| 三田三太郎 | けど、なんで団子なんて持ってたんだ? | 
| 秋葉ひなぎく | 市之助お兄ちゃんは、お団子が大好物なんだお。 だからときどき持ち歩いてるんだにゃ。  | 
| 秋葉市之助 | 一番の好物は、ひなぎくの手料理であるが。 ともあれ人数分の団子があってよかったでござる。  | 
| 千住百一太郎 | …俺、さっきQのこと 面倒見がいいって言ったけど。  | 
| 千住百一太郎 | もしかして、市之助もそういう感じか? 今だって、色々世話焼いてくれてるし。  | 
| 秋葉市之助 | そうでござるか? 自分ではよくわからんが…。  | 
| 秋葉市之助 | 小さい頃から、才蔵やひなぎくの面倒を見ていた。 そのせいかもしれぬ。  | 
| 三田三太郎 | あ、そういえば! | 
| 三田三太郎 | 百一太郎が言ってた『めーっちゃカッコイイもん』 って、結局なんのことだったんだ?  | 
| 千住百一太郎 | あっ、そうだった! お前ら、これを見ろ!  | 
| 百一太郎が般若の面を取り出す | |
![]()  | |
| 千住百一太郎 | じゃじゃーーーん!!! カッケェだろ!!? これ、絶対鳳家のお宝だぜ!?  | 
| 秋葉市之助 | む? それは…。 | 
| 三田三太郎 | ゲッ! それって…。 | 
| 千住百一太郎 | なんだよ、みんな知ってんのか? | 
| 三田三太郎 | ああ。 昔、王次郎の取り巻きがしてた般若面だ。  | 
| 三田三太郎 | おんなじ格好したヤツらがうじゃうじゃいてさぁ。 どいつもこいつも強えし…こえーのなんのって。  | 
| 秋葉市之助 | ははは… それは申し訳なかったでござる…。  | 
| 秋葉ひなぎく | 昔からのしきたりだったから どうしても外せなかったのにゃ…。  | 
| 三田三太郎 | そりゃあ、お前らにも都合があったと思うぞ? けど、相手するこっちの身にもなって――  | 
| 三田三太郎 | …って、え? も、もしかしてお前ら…。  | 
| 三田三太郎 | あの集団の中にいたのか!!!??? | 
| 秋葉市之助 | 面目ない… 実は、そうなのでござる。  | 
| 秋葉市之助 | あの般若面の一派は、鳳家直下の 『秋葉忍軍』と呼ばれる集団でな。  | 
| 秋葉ひなぎく | 秋葉家に生まれた者は、厳しい修行に耐え 『秋葉忍軍』に所属する決まりだったのにゃ。  | 
| 三田三太郎 | マジかよ…! っつーことは、もしかして…。  | 
| 三田三太郎 | 俺らや百一太郎の兄貴とも やり合ったことがあるってことか!?  | 
| 秋葉市之助 | そ、そうでござるなぁ。 あったような、なかったような…?  | 
| 秋葉ひなぎく | …でも。 | 
| 秋葉ひなぎく | 知ったところで あんまり意味はないかもしれないにゃ。  | 
| 三田三太郎 | え? | 
| 秋葉ひなぎく | 秋葉忍軍の掟は『個を捨て、軍となれ』 あそこにいたときのひな達は…。  | 
| 秋葉ひなぎく | 自分の名前も、意思も… 何ひとつ、持つことを許されていなかったから…。  | 
| 三田三太郎 | ……………… | 
| 通信開始音 | |
| 秋葉才蔵 /通信  | ちょっといい? ドローンについて少しわかったから、共有させて。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | あいつら、どこから湧いてきたのかと思ってたけど… つい最近まで、U-DXロボに従ってたみたいだ。  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | U-DXロボ… つまり、曲田が使っていたということですか?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 当たり。 好き勝手にプログラムを書き換えたんだろうね。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | けど、この間 U-DXロボは王次郎様が破壊したでしょ?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | それがきっかけで、本来の用途である 鳳家の防衛システムが再起動…したのはいいんだけど。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | もとのプログラムが、壊れちゃってたみたいで。 その結果が今、って感じ。  | 
| 秋葉市之助 | まっ、待て! ということは…。  | 
| 秋葉市之助 | U-DXロボを壊されなければ このような事態にはならなかったということか…?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | そういうことになるね。 だからって、王次郎様が悪いとは思ってないけど。  | 
| 秋葉市之助 | 無論だ! あの方のしたことは間違っていない! だが…。  | 
| 秋葉市之助 | 責任感の強い主のことだ。 この件がお耳に入れば…。  | 
| 秋葉市之助 | …三田殿、百一太郎殿。 これは我らの我儘なのだが。  | 
| 秋葉市之助 | 今回の一件、王次郎様が知る前に片を付けたい。 協力してはくれぬか?  | 
| 三田三太郎 | いいぜ。 どっちにしろ、解決は早い方がいいだろうしな。  | 
| 秋葉市之助 | 恩に着るでござる…!! | 
| 秋葉ひなぎく | あの、市之助兄様。 | 
| 秋葉ひなぎく | こうなると、やはりXBギア探しは またの機会の方がよいのでは?  | 
| 秋葉ひなぎく | すべてのドローンを破壊するのであれば それなりに時間がかかるでしょうし。  | 
| 秋葉市之助 | くっ、そうでござるな。 口惜しいが…。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | …いや、ギア探しは続けてほしいかな。 | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 色々見て回るせいか、探しながらの方が ドローンとの遭遇率が高かったんだ。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | それに、どっちにしろ全部のドローンを 破壊するっていうのは、現実的じゃない。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 僕の方で、奴らの制御方法を探ってみるから それまで時間稼ぎをしてくれない?  | 
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| 秋葉ひなぎく | わかり、ました… 兄様がそう言うのであれば、ありがたく。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 別に。役割分担ってだけだよ。 ギア探しは僕にはできないからね。  | 
| シーン6 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 三田三太郎 | なぁ、気になったんだけどよ…。 | 
| 三田三太郎 | 秋葉兄妹って、なんで そんなにQのこと好きなんだ?  | 
| 秋葉ひなぎく | はにゃ? | 
| 秋葉市之助 | なぜ…? | 
| 三田三太郎 | だってよぉ、ぶっちゃけ昔の王次郎って 普通に悪人だっただろ。  | 
| 三田三太郎 | 詳しくは知らねぇけどさ、般若面のヤツらだって たいして扱いよくなかった気がするぜ?  | 
| 秋葉市之助 | ……………… | 
| 秋葉市之助 | そう、でござるな… 言わば、王次郎様は…。  | 
| 秋葉市之助 | 我々を救ってくださったのだ。 | 
| 秋葉市之助 | 先ほど、ひなぎくが言った通り秋葉忍軍は 『個を捨て、軍となれ』が掟でござった。  | 
| 秋葉市之助 | それは我々にとっても 歴代の当主達にとっても、当たり前のこと。  | 
| 秋葉市之助 | しかし、一部の忍達にとっては 虚しさを感じさせるものだった。  | 
| 秋葉ひなぎく | ですが、そんな中で王次郎様だけは違ったんです。 | 
| 秋葉ひなぎく | あるとき、私達三兄妹が XBのお相手をしていたら――  | 
| 鳳王次郎 /回想  | ――お前達、なかなか腕が立つな。 名はなんと言う?  | 
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| 秋葉市之助 /回想  | はっ! 秋葉市之助、才蔵、ひなぎくと申します!  | 
| 鳳王次郎 /回想  | 秋葉市之助、才蔵、ひなぎく…か…。 | 
| 鳳王次郎 /回想  | 覚えておこう。 今後も手を抜かず、鍛錬に励め。  | 
| 秋葉三兄妹 /回想  | …!! | 
| 秋葉市之助 /回想  | 勿体ないお言葉、恐悦至極にございます…! | 
| 秋葉ひなぎく | あのときのことは、一生忘れられません。 | 
| 秋葉市之助 | うむ…思い出すだけで、目頭が熱くなるでござる。 | 
| 秋葉市之助 | それからというもの、王次郎様は本当に 我々のことを覚えてくださってな。  | 
| 秋葉市之助 | 以来、拙者達は 一生あの方にお仕えしようと誓ったのでござる。  | 
| 三田三太郎 | そうだったのか… 当時はどう見てもヤバいヤツって感じだったけど。  | 
| 三田三太郎 | お前らにとっては、いい主君だったんだな。アイツ。 | 
| 千住百一太郎 | てかさ、やっぱQってXB好きすぎじゃね? | 
| 千住百一太郎 | 市之助達と仲良くなったきっかけも XBだったなんて、筋金入りすぎるだろ。  | 
| 三田三太郎 | だよなぁ~。なのに、贖罪かなんか知らねぇけど 普通の釘バット振り回しやがって…。  | 
| 三田三太郎 | 見てるこっちがヤキモキするっつーの。 いい加減、ちゃんとしたギア使ってほしいよな。  | 
| 秋葉市之助 | まさか…三田殿は、そのために ギア探しの提案をしてくださったのでござるか?  | 
| 三田三太郎 | まぁ、アイツにとっちゃ 余計なお節介かもしれねぇけどな。  | 
| 三田三太郎 | けど、誰かが背中押してやらねぇと 踏み出しにくいことって、あると思うからさ。  | 
| 秋葉ひなぎく | み、三田くん…! ありがとうございます…! | 
| 秋葉市之助 | お心遣い、感謝申し上げる…! | 
| 三田三太郎 | おいおい。礼を言うのは早いんじゃねーか? そういうのは、ギアが見つかってからにしろよ。  | 
| 千住百一太郎 | だな! 今の話聞いたら、手ぶらでなんか帰れねぇ。  | 
| 千住百一太郎 | 秋葉兄妹は、今まで見た場所以外に ギアがありそうな心当たりとかねーのかよ?  | 
| 秋葉ひなぎく | …あっ! そういえば…! | 
| 秋葉ひなぎく | あの付近なら 貴重なXBギアが残っているかもにゃ!  | 
| シーン7 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 秋葉市之助 | ここは… 確か、外部倉庫があった辺りでござるな?  | 
| 秋葉ひなぎく | はい! 天心様や王次郎様の秘書を務めて いらっしゃった方が、よく出入りをしていたんです。  | 
| 秋葉ひなぎく | その方は、おふたりのためにXBギアの研究や 収集も行なっていたらしくて。  | 
| 秋葉ひなぎく | 他の場所より、貴重なXBギアや その手掛かりがあるのではないかと!  | 
| 三田三太郎 | なるほど。 闇雲に探すよりはいいかもな。けど…。  | 
| 三田三太郎 | やっぱ、他の場所と一緒でかなり荒れてるな。 どこも崩れまくってるし。  | 
| 秋葉市之助 | ひとまず、手分けしてXBギアがないか探してみるか。 | 
| 時間経過 | |
| 千住百一太郎 | うーん、ないなぁ。 | 
| 千住百一太郎 | 一応、XBギアの破片みたいなものは あるんだけど。  | 
| 三田三太郎 | 使えそうなものは、それこそ 盗まれちまったのかもしれねぇな。  | 
| 三田三太郎 | なんだかんだいって、チヨダ城が墜ちてから 結構経ってるし…。  | 
| 市之助が何かを調べている | |
| 秋葉ひなぎく | 兄様、それは? | 
| 秋葉市之助 | 金庫…のようでござるな。 瓦礫の中に埋まっておった。  | 
| 千住百一太郎 | おお! 中になんか入ってるかもな! 市之助、それ壊せるか?  | 
| 秋葉市之助 | 任されよ。では…。 | 
| 秋葉市之助 | はっ! | 
| 市之助が金庫の錠を破壊する | |
| 秋葉ひなぎく | 開きましたっ! やはり、何か保管されているようです。  | 
| 三田三太郎 | けど、ギアじゃなくてなんかの資料みてぇだな。 …ん?  | 
| 三田三太郎 | …なんだぁ? この資料…。  | 
| 秋葉市之助 | 病院のカルテのようでござるな。 年齢は疎らだが、少年達の写真が貼ってある。  | 
| 千住百一太郎 | 証明写真みたいなヤツと、XB中の写真があるな。 こっちには…ん?  | 
| 千住百一太郎 | うわっ!? なんだこれ!  | 
| 千住百一太郎 | コイツ、怪我してる…! スゲー痛そう…。  | 
| 三田三太郎 | うわ、エグ… 百一太郎、お前あんま見んな。  | 
| 千住百一太郎 | が、ガキ扱いすんじゃねぇよ!? 別に平気だし!  | 
| 千住百一太郎 | えっと、なになに…? | 
| 千住百一太郎 | 『複雑骨折ののち、再起不能』…? 『協議の結果、早急に処分』…!?  | 
| 千住百一太郎 | …おい。おいおいおいっ! 処分ってなんだよ!? 人間相手に、そんなこと言っていいのか!?  | 
| 三田三太郎 | 俺が知るかよ!? 怖えならもう見るなって!  | 
| 秋葉市之助 | こちらも似たような記録ばかりだ。 まさか、この資料は――  | 
| ひなぎくが資料を取り落とす | |
| 三田三太郎 | ひなちゃん!? | 
| 千住百一太郎 | ど、どうしたんだよ? なんで泣いてんだ…?  | 
| 秋葉ひなぎく | す、すみません…ですが…っ。 耐えられなくて…っ!  | 
| 三田が資料を拾い上げる | |
| 三田三太郎 | う、嘘だろ? この写真…! | 
![]()  | |
| 三田三太郎 | 王次郎と、カズキじゃねぇか…! | 
| 秋葉市之助 | !!! | 
| 秋葉市之助 | つまりこれは… 次期当主候補を選出するための研究資料、でござるか。  | 
| 千住百一太郎 | な…なんだよ、それ…! 意味わかんねぇよ!!  | 
| 秋葉市之助 | これは、あくまで噂で… 我らも詳しい話は聞かされていないのだが…。  | 
| 秋葉市之助 | かつて、天心様は孤児院から少年達を引き取り 最強のXBプレイヤーに育成しようとしたらしい。  | 
| 秋葉市之助 | そして最終的に、その試験に残った者を お世継ぎに選んだ…と。  | 
| 三田三太郎 | 俺も、軽くだけどカズキに聞いたことがある。 けど…。  | 
| 三田三太郎 | ここまでヒデェことされてたなんて!! | 
| 秋葉ひなぎく | うっ、うっ…! こんなの、あんまりです…!!  | 
| 秋葉市之助 | ……………… | 
| 千住百一太郎 | …どうすんだよ、それ。 | 
| 秋葉市之助 | わからぬ… だが、このまま放置することはできぬ。  | 
| 秋葉市之助 | ひとまず持ち帰って、対処を考えるでござる。 | 
| 通信開始音 | |
| 秋葉市之助 | 才蔵か。どうした? | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 今って、全員揃ってる? ドローンを止める方法がわかったんだけど。  | 
| 千住百一太郎 | 本当か!? みんな一緒にいる、いつでも動けるぞ!  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | OK。さっき、ドローン達は 元々U-DXロボに従ってたって伝えたよね?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | プログラムが書き換わった今、同じように ある一体のドローンが司令塔の役割を担っているんだ。  | 
| 秋葉市之助 | では、そのドローンを破壊すればいいのか? | 
| 秋葉才蔵 /通信  | うん。そうしたら 一定時間だけど、全ドローンが停止するはずだから…。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 隙を見て、僕がプログラムを書き換える。 それで、すべての操作権限を奪えるはずだよ。  | 
| 千住百一太郎 | なら簡単じゃん! 全員で行けば、ワンパンだろ!  | 
| 三田三太郎 | ああ! 早速ソイツがいる場所に――  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | あ~…そうしたいのは、山々なんだけど その場所、市之助兄さんにしか行けないエリアなんだ。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | だから、3人には 周囲にいるドローンを引きつけておいてほしい。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | 兄さんが少しでも動きやすいようにね。 | 
| 千住百一太郎 | ちぇ~。 そういうことなら仕方ねぇな。頼むぜ、市之助!  | 
| 三田三太郎 | 背中は俺らが守っとく。 バッチリかましてこい!  | 
| 秋葉ひなぎく | 司令塔の退治、よろしくお願いします! 市之助兄様!  | 
| 秋葉市之助 | ああ、任せておけ。 行って参る!  | 
| シーン8 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 通信開始音 | |
| 千住百一太郎 /通信  | ん…!? | 
| 千住百一太郎 /通信  | なんだよ、そこ! めちゃくちゃXBギア落ちてねぇか!?  | 
| 三田三太郎 /通信  | 通信画面じゃよく見えねぇけど お宝もありそうだな!  | 
| 秋葉市之助 | 面妖な…まるで、城内に残っていた貴重品が すべて集められているような――  | 
| 市之助の足元にドローンの攻撃が着弾 | |
| 奥にドローンを発見する | |
| 秋葉才蔵 /通信  | いた! あれが司令塔だ!  | 
| 秋葉市之助 | 承知! すぐに破壊して――  | 
| 秋葉市之助 | いや、待つでござる! あれは…。 | 
| ドローンの背後に、ビームバットを発見する | |
| みんな /通信  | ビームバット!!!?? | 
| 三田三太郎 /通信  | まさか! なんでそんなもんがあるんだよ!?  | 
| 秋葉市之助 | 強さとは、常に進化するもの…。 新たなものを開発していたのかもしれぬな。  | 
| 秋葉市之助 | 完成し次第、王次郎様に 献上するつもりだったのではないか?  | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | 可能性はありますね…! ですが、どうしてこんなところに?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | そうか…! こいつらは、バグってても警護用のドローン。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | チヨダ城はこの有り様だし 守るべき人達も残っていなかったから…。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | せめて、貴重品だけは守ろうと 自分達でかき集めたのかも。  | 
| 千住百一太郎 /通信  | 健気なもんだな。コイツらはコイツらなりに 鳳家を守ってた、ってことか。  | 
| 秋葉市之助 | …しかし、だからと言って 住民を傷つけることは許されぬ。  | 
| 秋葉市之助 | 悪いが…お主にはここで倒れてもらうぞ! | 
| シーン9 | |
| ネオチヨダシティ・チヨダ城跡地付近 | |
| 秋葉市之助 | ――はぁ、はぁ。 | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | やりました!! 流石です、市之助兄様っ!!  | 
| 秋葉市之助 | 才蔵、プログラムを! | 
| 秋葉才蔵 /通信  | もうやってる! ここをこうして…!  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | よし、書き換え完了! 他のドローン達の様子は!?  | 
| 三田三太郎 /通信  | 全機、停止してるぞ! | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | 私の近くの子達もです! | 
| 千住百一太郎 /通信  | 俺の方も、大人しくなったぜ! | 
| 秋葉市之助 | そうか… 皆の者、ご苦労でござった!  | 
| 秋葉市之助 | そして、ドローン達もお勤めご苦労… あとのことは、我々に任せるでござる。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | …さて、あとはXBギアを持ち帰るだけだね。 | 
| 秋葉才蔵 /通信  | まさか、ビームバットが見つかるとは 思ってなかったけど…。  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | これなら、王次郎様に胸を張って お渡しできるんじゃない?  | 
| 秋葉市之助 | ……………… | 
| 秋葉ひなぎく /通信  | どうかしましたか、兄様。 | 
| 秋葉市之助 | …いや。 | 
![]()  | |
| 秋葉市之助 | 王次郎様は、このようなものを受け取って 本当に喜んでくださるだろうか?  | 
| 秋葉才蔵 /通信  | は? 何言ってんの? みんなで相談して、必死に探してたじゃん。  | 
| 秋葉市之助 | それは、そうなのだが…。 | 
| 秋葉市之助 | 才蔵が調査をしてくれている間に あるものを見つけてしまって…。  | 
| 時間経過 | |
| 秋葉才蔵 /通信  | …そっか、次期当主候補の研究資料ね…。 | 
| 秋葉市之助 | 我々にとって、王次郎様と出会えたことは 幸福以外の何物でもない。  | 
| 秋葉市之助 | だが、王次郎様にとって鳳家での記憶は 忌まわしきものなのではないだろうか…?  | 
| 千住百一太郎 /通信  | …そう思う気持ちもわかるけどよぉ。 それでも、持って帰っていいんじゃねぇか?  | 
| 千住百一太郎 /通信  | 色々事情はあるだろうけど、そのバットが XBギアってことに変わりはねぇだろうし。  | 
| 千住百一太郎 /通信  | それに、お前らがQを何より大事に思ってるってことは ちゃんと伝わると思うぜ?  | 
| 三田三太郎 /通信  | フッ、いいこと言うじゃねぇか。 | 
| 三田三太郎 /通信  | 俺も百一太郎に賛成! 昔のことはわかんねぇし、もうどうにもできねぇ。  | 
| 三田三太郎 /通信  | だけど、今のQは過去を乗り越えて みんなの前で立派に名乗ってみせただろ?  | 
| 三田三太郎 /通信  | そんな強いやつなら、きっと大丈夫! お前らの主を信じてやれよ。  | 
| 秋葉市之助 | おふたりとも…! | 
| 秋葉市之助 | わかったでござる、では…。 | 
| 市之助がビームバットを手に取る | |
| 秋葉市之助 | 帰ろう、主のもとへ!! | 
| シーン10 | |
| hina☆cafe付近 | |
| 秋葉市之助 | …ん? | 
| 秋葉才蔵 | お帰り。 みんな、お疲れ様。  | 
| 秋葉市之助 | ただいま。 わざわざ待っていてくれたのか?  | 
| 秋葉才蔵 | まぁね。ドローンのプログラム、あらためて調整してさ。 しばらく戦闘訓練に使えるようにしたから、その連絡。  | 
| 秋葉才蔵 | テレメトサイトを借りてる間は 繰り返し訓練できるよ。  | 
| 秋葉市之助 | おお、本当か! それは助かる。  | 
| 秋葉才蔵 | あと…。 | 
| 秋葉才蔵 | 今さっき、王次郎様とカズキさんが来てね。 まだ中で喋ってる。  | 
| 秋葉ひなぎく | ひゃわっ!? ほ、本当ですか!? 心の準備が…!  | 
| 三田三太郎 | ったく…市之助もひなちゃんも、ずーっと 震えてんだよ。王次郎に会うのが怖い~って。  | 
| 三田三太郎 | けど、才蔵もいるなら安心だな。 3人で胸張って、ビームバット渡してこい!  | 
| 秋葉市之助 | む? 三田殿と百一太郎殿は 一緒に行かないのでござるか?  | 
| 千住百一太郎 | ああ。さっき、三田と相談したんだよ。 ここで俺らも行くのは、ちょっと野暮じゃね? って。  | 
| 千住百一太郎 | ドローン退治してたのも、バレるかもしれねぇしさ。 | 
| 三田三太郎 | そ・れ・に~…。 | 
| 三田三太郎 | 今だったら、まだメイド店長の ラーメン屋が空いてるんだよなぁ~っ!!  | 
| 三田三太郎 | 夕飯にはちょっと早えけど、腹ごしらえしてくるわ! 帰ってきたら、上手くいったか教えてくれ!  | 
| 秋葉市之助 | 承知でござる。 では、この礼はまた改めて。  | 
| 三田三太郎 | おう! 気張っていけよ、お前ら!  | 
| 三田と百一太郎が立ち去る | |
| 秋葉市之助 | …よし、では…。 | 
| 秋葉市之助 | 我々も、行くか!!! | 
| hina☆cafe・店内 | |
| 秋葉市之助 | おふたりとも、お話中 失礼するでござる!!  | 
| 秋葉市之助 | 少しばかり、お時間を頂戴したく…! | 
| Q | …? 構わないが。 | 
| 青山カズキ | どうしたの? 改まって。 | 
| 秋葉市之助 | 実は、お渡ししたいものがありまして…。 | 
| 市之助がビームバットを取り出す | |
| 青山カズキ | それは… もしかして、ビームバット!?  | 
| 青山カズキ | 一体どこに…。 | 
| 秋葉市之助 | チヨダ城跡地で発見しました。 恐らく、王次郎様のために新しく開発されたものかと。  | 
| 秋葉市之助 | 差し出がましいかとは思ったのですが 我らとしては、主にお渡ししたいのでござる。  | 
| Q | ……………… | 
| Q | ありがとう、だが…。 | 
| Q | こんな立派なXBギア、なぜ私に…? | 
| 秋葉ひなぎく | えっ…。 | 
| 秋葉ひなぎく | 何を仰るのですか! だからこそ、お渡ししたいのです!  | 
| 秋葉ひなぎく | 王次郎様のために作られたバットなのですよ…? | 
| Q | ああ。だから…。 | 
![]()  | |
| Q | 《鳳王次郎》のために作られたビームバットだろう? | 
| 秋葉ひなぎく | そう… え…? え???  | 
| 秋葉才蔵 | …もしかして、ふざけてます? | 
| Q | ……………… | 
| Q | すまない、なんの話か…。 | 
| 秋葉三兄妹 | ……………… | 
| 青山カズキ | …はぁ。 | 
| 青山カズキ | 市之助くん、ちょっと話そうか。 | 
| 青山カズキ | 才蔵くんと、ひなぎくさんも一緒に。 | 
| 秋葉市之助 | …承知した。 | 
| Q | カズキ、私は…。 | 
| 青山カズキ | Qはここで待ってて。 すぐ戻るから。  | 
| 青山カズキ | そうだ。冷めちゃったから、お茶でも淹れ直してよ。 この3人の分も。  | 
| Q | …わかった。 | 
| シーン11 | |
| hina☆cafe・店前 | |
| 青山カズキ | …さて、と。 何から話そうかな…。  | 
| 才蔵&ひなぎく | ……………… | 
| 秋葉市之助 | …カズキ殿、もしやとは思うのですが…。 | 
| 秋葉市之助 | 王次郎様は、記憶喪失…なのですか…? | 
| 青山カズキ | …それに近い状態、かな。 詳しいことは、僕にもわからないけれど。  | 
| 青山カズキ | ただ、曲田と決着をつけるため、 ひとりでU-DXロボに立ち向かったあの日。  | 
| 青山カズキ | 戻ってきた王次郎は、すでに自分のことを 『Q』だと認識していた。  | 
| 青山カズキ | 『鳳王次郎』だった過去をすっかり忘れてね。 | 
| 秋葉ひなぎく | そ、そんな…っ!? | 
| 秋葉ひなぎく | じゃあ、私達が話しかけたとき緊張していたのも… どこか避けられているように感じていたのも…。  | 
| 秋葉ひなぎく | 全部全部…っ、気のせいではなかったと!? 記憶が、なくなってしまったから…。  | 
| 秋葉ひなぎく | 私達との絆を… 忘れてしまったからだと言うのですか!!?  | 
| 青山カズキ | …ごめんね。 | 
| 秋葉ひなぎく | !!! | 
| 秋葉ひなぎく | 嘘です…嘘ですよ…っ! 王次郎様が、記憶喪失だなんて…っ!!  | 
| 秋葉ひなぎく | 私は信じません!!! そんなこと、絶対にッ!!  | 
| 秋葉市之助 | 落ち着け、ひなぎく。 そう騒いでは、周りの目を引く。  | 
| 秋葉ひなぎく | 落ち着け!? 兄様はなぜ平気な顔をしているのですか!?  | 
| 秋葉ひなぎく | 主の記憶が失われたんですよ!? それなのに――!  | 
| 秋葉市之助 | 主の危機こそ我らの出番。 どんな状況であっても…。  | 
| 秋葉市之助 | 一生お仕えすると、誓ったではないか。 | 
| 秋葉ひなぎく | …っ! | 
| 秋葉ひなぎく | 取り乱して、申し訳ありません…。 | 
| 秋葉市之助 | 失礼した、カズキ殿。 …実は今日、こちらも見つけてしまったのだが…。  | 
| 市之助がカズキに資料を手渡す | |
| 青山カズキ | うわぁ… 当主候補の資料? こんなのあったんだ。  | 
| 青山カズキ | 僕も初めて見たよ。 持ってきてくれて、ありがとう。  | 
| 青山カズキ | ……………… | 
| 青山カズキ | あのさ、忍者って 火遁の術とか使えたりする?  | 
| 秋葉才蔵 | え? | 
| 青山カズキ | 火、持ってないかなと思って。 | 
| 秋葉ひなぎく | あ…少し前に、ご主嬢様が 忘れていったライターならありますが…。  | 
| 青山カズキ | それでいいや、貸して。 | 
| カズキが資料に火を付ける | |
| 秋葉市之助 | なっ!? いいのでござるか?  | 
| 青山カズキ | せっかく記憶が失くなったのに、 こんなもの見せて、悩ませたくないからね。  | 
| 青山カズキ | 今回のことは、僕だって解せないけど…。 | 
| 青山カズキ | この過去を忘れてしまえたことは 王次郎にとって、幸せなことなのかもしれない。  | 
| 秋葉才蔵 | あの…王次郎様の記憶のことは 他のトラッシュメンバーは知らないの?  | 
| 秋葉才蔵 | 少なくとも、三田さんと百一太郎は 変化にすら気付いてなかったみたいだけど。  | 
| 青山カズキ | そうだね。 迷ったけど、変に混乱させたくなかったんだ。  | 
| 青山カズキ | 王次郎も、トラッシュのみんなも… 大変な状況が続いてるからね。  | 
| 秋葉市之助 | カズキ殿…。 | 
| 秋葉市之助 | おひとりで抱えられるのは、さぞお辛かったでしょう。 | 
| 秋葉市之助 | これからは我々3人も、王次郎様… いえ、Q様を共にお支えいたします。  | 
| 青山カズキ | 本当に? 無理してない? | 
| 青山カズキ | …って、言いたいところだけど。 | 
![]()  | |
| 青山カズキ | 正直なところ、助かるよ。 …ありがとう。  | 
| 秋葉才蔵 | …でも結局、このネオチヨダは正しい統治者を 失ったままってことだね。  | 
| 秋葉ひなぎく | 才蔵兄様は、またそういう後ろ向きなことを…! | 
| 秋葉市之助 | だからこそ、我らが支えるのだ。 『ネオチヨダシティを正す』という、そのご意思と共に。  | 
| 秋葉ひなぎく | 市之助兄様…。 | 
| 秋葉市之助 | たとえQ様が記憶を失おうとも、 我らが、そしてネオチヨダの民達が覚えている。  | 
| 秋葉市之助 | 誰かの心に残る限り、 そのご意思は、決して消えぬのだから…。  | 
| 王次郎が歩いてくる | |
| Q | 話し中すまない。 かやきえという女性から、伝言を預かった。  | 
| Q | 「ここに残れるのはあと数日だから 交換物があればそれまでにお願いします」だそうだ。  | 
| 秋葉市之助 | なんと…! わざわざありがとうございます。承知でござる。  | 
| Q | ……………… | 
| 青山カズキ | どうしたの、Q? | 
| Q | …いや。 | 
| Q | 何か、私が迷惑をかけたのではないかと。 もし、そうなら――  | 
| 秋葉市之助 | まさか、滅相もないでござる。 | 
| 秋葉市之助 | 拙者達が、少々勘違いをしており… それを、カズキ殿が訂正してくださったのだ。  | 
| 秋葉市之助 | そうであろう? 才蔵、ひなぎく。  | 
| 秋葉才蔵 | …うん。 だから、そんな顔しないで。Q様。  | 
| 秋葉ひなぎく | Q様が心配するようなことは 何ひと~つないんだお! 安心するにゃあ!  | 
| Q | …そうか。 | 
| Q | ありがとう。 市之助、才蔵、ひなぎく。  | 
| 秋葉三兄妹 | ! | 
| 鳳王次郎 /回想  | 秋葉市之助、才蔵、ひなぎく…か…。 | 
| 鳳王次郎 /回想  | 覚えておこう。 今後も手を抜かず、鍛錬に励め。  | 
| 秋葉市之助 | 勿体なきお言葉…。 | 
| 秋葉市之助 | 恐悦至極にございます! | 
【アートワークス紹介】









